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2025/07/14

Blue Eyesを求めて

 今日の釜石は雨が降っています。

13日はからっとした晴れでしたが、14日は台風5号の接近で、これから夜にかけて暴風雨となりそうな釜石です。



晴れの日は市内にある山の中の池に懲りずに通っています。

目当ては青い眼のヤブヤンマオスの撮影ですが、いない時は来るまでじっと待機です。

そんな中、通常は渓流にいるミヤマカワトンボが池に珍入。

コケと草を透かしてさわやかさを出し、青空を映した水面を背景に撮りました。











トンボの種類が多くなってきた9日、コシアキトンボも池に現れてくれました。

全国的には普通種ですが、自分にとっては10年以上も見ていなかったトンボでした。

止まった所を真上から撮りましたが、「腰が空いたトンボ」という名前、昔の人は本当によく考えてぴったりの名前を付けますね。











山の中の池は暗くて茂みも多く、あまりいい撮影環境ではありませんが、そんな環境が好きなトンボもいます。

茂みの中の枝にヤブヤンマが止まってくれました。

最初から止まっている時もありますが、ほとんどが池に現れて周回し、運が良ければ茂みの中に止まってくれます。











オニヤンマ以外、大きなヤンマはあまり止まることはありませんが、ヤブヤンマは比較的止まってくれます。

ただ、ほとんど池側を背にして止まるので、なかなか正面からの写真は撮れなくて難儀します。


何とか正面から狙える位置に止まったヤブヤンマのオスです。

眼がコバルトブルーで、本当に宝石のようなきれいさです。

こんなきれいなトンボが釜石にいるのは嬉しいものです。


緑の背景でも何とか撮れました。

青い眼にすらりとしたしっぽ(腹部)、複雑で小さめの黄緑の模様、スタイルも抜群です。

接近する時に何度も逃げられましたが、撮れた時の喜びはひとしおです。


横位置の写真だけではなく、縦位置やアップなども。

ヤブヤンマはどんどん翅も傷んでくるので、写真的には7月中には撮り終えておきたいものです。

きれいなトンボ、次は釜石のチョウトンボを撮りに片岸沼の方へ行きたいと思っています。



まさにBlue Eyesのヤブヤンマオスです。

「碧い瞳のエリス♪」や「君の瞳に恋してる♪」といった感じです。


今から50年ほど前の高校生の頃、山と渓谷社発行の「日本のトンボ」という本を学校帰りに大渡の書店で見つけて買いました。

私がトンボに興味を持つきっかけとなった本ですが、その中にヤブヤンマのメスの写真があり、「雄は青い目をした異人さん」という石田昇三さんの記述があり、釜石では見たことも聞いたことも無かったトンボだったのでずっとあこがれのトンボでした。

釜石での生息場所は限られますが、今では数も増え、普通種になりつつある大型の美しいトンボです。

カトリヤンマの様に絶滅しないよう、このまま静かに見守りたいと思っています。